ユナイテッド航空が2026年10月13日、MileagePlusの上級会員(Premier)資格の決め方を変えると発表しました。ユナイテッド上級会員は2027年1月1日から、搭乗回数のPQF(Premier qualifying flights)は条件から外れ、PQP(Premier qualifying points)だけで判定されます。あわせてPremier 1Kの必要PQPは28,000から32,000へ引き上げ。年始のスターターPQPも、対象のUnitedカードを持っている会員だけのものになります。
ポイ活マスター自身は日本との往復が中心で、もともとPQPだけでステータスを狙ってきた派なので、直接の影響は大きくありません。ただ、1Kが32,000 PQPになると、ビジネスクラスを自腹でたくさん買う人でないと、正直かなり遠い数字です。
シルバーからプラチナまでの必要PQPは、これまでの「PQPだけ」のルートと同じ水準で据え置き。一方で、安い区間を数多く飛んでPQFを稼ぎ、少ないPQPで資格を取ってきた人にとっては、取り方そのものがなくなります。この記事では、何が変わるのかと、日本との往復が多い在米日本人にとっての影響を整理します。
まずは結論:痛いのは「回数で稼いできた人」、日本往復中心ならほぼ据え置き
- PQFとの組み合わせで資格を取ってきた人は、必要な支出が実質的に増えます。1Kなら22,000 PQP+60 PQFのルートがなくなり、32,000 PQPが必要です。
- 日本往復などの長距離でPQPを積んできた人は、シルバー・ゴールド・プラチナの必要PQPは変わりません。変わるのは1Kの4,000 PQP上積みです。
- Unitedカードを持たない上級会員は、2027年の年始に入ってきたスターターPQPがもらえなくなります。対象カードの保有期限は2026年12月31日です。
今回の変更は2027年1年間の実績から適用されます。2026年に達成したPremier資格は、公式案内では2028年1月31日まで有効です。
2027年から何が変わるのか
| 項目 | 2026年まで | 2027年1月1日から |
|---|---|---|
| 判定の方法 | PQF+PQPの組み合わせ、またはPQPだけ | PQPだけ |
| Premier Silver | 15 PQF+5,000 PQP、または6,000 PQP | 6,000 PQP |
| Premier Gold | 30 PQF+10,000 PQP、または12,000 PQP | 12,000 PQP |
| Premier Platinum | 45 PQF+15,000 PQP、または18,000 PQP | 18,000 PQP |
| Premier 1K | 60 PQF+22,000 PQP、または28,000 PQP | 32,000 PQP |
| 年始のスターターPQP | 2026年2月1日時点のPremier会員に付与(トライアル資格を除く。1Kは1,400) | 対象のUnitedカードを2026年12月31日までに保有し、2027年のPremier資格がある会員に付与(1Kは1,600) |
| United Clubカードで獲得できるPQPの上限 | 28,000 | 32,000 |
共通条件:United便またはUnited Express便に年4回以上搭乗する条件は2027年も続きます。提携航空会社の便では、この4回に数えられません。フライトのPQPは、基本運賃と航空会社が課す追加料金(燃油サーチャージなど)に対して1ドル=1 PQP(税金は対象外)。カード利用分は、United ClubカードとUnited Club Businessカードが15ドルにつき1 PQP、そのほかの対象カードが20ドルにつき1 PQPです(2026年10月時点の公式案内)。
2027年のスターターPQPは、到達した資格に必要なPQPの5%で、シルバー300、ゴールド600、プラチナ900、1K 1,600です。

分かりやすくはなったが、カードで1Kまで届く人はほとんどいない
良い面から言うと、ルールはシンプルになりました。「何回乗ったか」を数えなくてよく、フライト、特典航空券の利用、Unitedカードの決済で貯めたPQPを一本で見ればいい。長距離の有償便が中心の人にとっては、シルバーからプラチナの必要PQPが据え置かれたこともあり、実質的な変化はほとんどありません。
Unitedは、カード決済でPQPを貯める道もはっきり打ち出しています。United Clubカードの上限は32,000 PQPに引き上げられ、カードの決済だけで1K相当まで届く設計です。
ただ、ここで冷静になりましょう。Clubカードは15ドルで1 PQPなので、32,000 PQPを決済だけで貯めると48万ドルです。家計の支払いをすべて1枚に集めても、まず届かない金額です。同じ「カードだけで最上位」を比べると、DeltaのDiamond Medallionは28,000 MQDが条件で、Reserveカードは10ドルで1 MQD、さらに年2,500 MQDの加算があるため、決済額は25万5,000ドル。UnitedのほうがDeltaの倍近いハードルです。
カードのPQPは「フライトで足りない分を埋めるもの」と考えるのが現実的です。1Kのために決済を作りにいくのは、手数料やポイント還元の機会損失を考えると割に合いません。
そして一番痛いのは、PQFとの組み合わせで資格を取ってきた人です。1Kの場合、22,000 PQP+60 PQFで届いていたところが32,000 PQPになるので、基本運賃で1万ドル分の上積みが必要になります。国内線の安い区間を何十回も飛ぶ「修行」は、少なくともPQFを稼ぐ意味ではなくなりました。
日本との往復が多い人への影響
在米日本人のUnited利用は、サンフランシスコやロサンゼルスなどから日本への長距離便が中心という方が多いはずです。長距離便は1回あたりの運賃が大きいぶんPQPも積み上がりやすく、もともとPQF併用ルートにはあまり縁がありません。ユナイテッド上級会員のシルバーからプラチナを目指してきた方なら、2027年も同じ計画で問題ありません。
注意したいのは1Kと、ステータスを使ったアップグレードです。日本線のビジネスクラスを毎回自腹で買う人でもなければ、32,000 PQPは簡単ではありません。また同じ発表で、2027年2月1日以降の搭乗分からPlusPointsによるアップグレードの必要数が需要と空席で変わる方式になると案内されています。日本線のように混み合う路線で必要数がどう動くかは、まだ公表されていません。PlusPointsの使い道についてはPlusPointsの使い道が拡張された記事で整理しています。
Unitedは2026年4月から、有償フライトのマイル積算率もカード保有の有無で大きく分けています(2026年の大改定まとめ)。今回のスターターPQPも同じ流れで、「Unitedカードを持っている会員」を前提にした制度がまた一つ増えた形です。
いま取るべき対応
- PQFとの組み合わせで資格を狙っている人:2026年の判定はまだ現行ルールです。今年届くなら今年中に達成しておけば、2028年1月末まで資格が続きます。2027年の計画はPQPだけで組み直しましょう。
- Unitedカードを持たない上級会員:スターターPQPのためだけに年会費のかかるカードを作るのはおすすめしません。マイル積算率の優遇や付帯特典も含めて、カード自体に価値があるかで12月31日までに判断してください。
- 1Kを毎年維持してきた人:PQPのみのルートで4,000 PQPの上積みです。出張の予定とあわせて、2027年に届くかを早めに見積もっておくと安心です。
まとめ:ユナイテッド上級会員は「お金で決まる」方向がはっきりした
今回の変更で、ユナイテッド上級会員は「どれだけ乗ったか」ではなく「どれだけ払ったか」で決まる制度になりました。日本往復中心でPQPを積んできた人には大きな変化ではありませんが、回数で資格を取ってきた人と、1Kを目指す人には痛手です。カードで最上位まで届く道も用意されたものの、48万ドルの決済が現実的な人はほとんどいません。無理に追いかけるより、自分の搭乗予定で届く資格を見極めるのが賢い付き合い方だと思います。
条件は2026年10月14日時点の公式情報にもとづいています。詳細や変更はUnited公式の発表ページとPremier資格の公式案内で確認してください。Deltaの条件はDelta公式によります。

